【乗車記】木曽福島-飛騨高山線(ON26302便)

むすまる(2号車)

2020年04月19日 07:00

コロナウィルスの騒ぎで、活動にも大幅な制約を余儀なくされている今日この頃です。こればかりは仕方ないので、騒ぎが収まるまでの間、過去の記録を徐々に放出していきたいと思います。

さて、今回は木曽福島と飛騨高山を結ぶ季節運行路線「木曽福島-飛騨高山線」の乗車記をお送りしていきます!

※2019年度の運行は終了しています。今年度の運行は未定です。

1.路線の概要

木曽福島-飛騨高山線は、その名の通り木曽福島と飛騨高山を結ぶ季節運行路線で、昨年は10月12日~11月17日までの1ヶ月程度に渡って運行されました。おんたけ交通と濃飛バスの共同運行となっており、木曽福島駅前から、高山濃飛バスセンターまでの経路となります。経路としては、国道361号線や開田高原を基本ルートとした下道のみのルートで、高速道路や有料道路などは通りません。

当時の運行経路は、おんたけ交通の案内ページ(→こちら)から確認できます。
※URLは期限切れとなる可能性があります。

特筆すべきは、ハイウェイバスドットコムよりWeb予約ができ、カード決済や席指定などが可能なことです。遠隔地に住んでいる私としては、使い慣れたインターフェースで予約が取れるので、とてもありがたいです(^^)

当然、乗車時にもハイウェイバスドットコムの携帯乗車券を見せて改札完了なのも楽ですね♪

秋の深まる季節、鮮やかに染まる山や木々を楽しみつつ、開田高原や御岳山を眺めてのドライブなんて素敵です。かくして、思い立ったが吉日とばかりにバスを予約し、私は一路、木曽福島へと向かったのでした。

2.担当車両は、まさかの貸切車!

電車を乗り継ぎ、朝の木曽福島駅前に降り立ちます。

始発バス停から、おんたけ交通さん担当のON26302便に乗車することにしました。

当便は9:30に木曽福島駅前を出発します。
少し早めに木曽福島駅に着いた私は、周辺をぶらぶらしながら景色を楽しみます。

・・・目では景色を追いかけながらも、気になるのは乗車する車両のこと。いったいどんな車がやってくるのかワクワクです(^^)

ほどなくして、駅へと向かう坂の下から特徴的なエンジン音が聞こえてきました。聞きなれないエンジン音に驚愕する私。

来てくれたのはこの車です!!!

なんと、エアロバスMM・44号車じゃありませんか!!!!
普段は貸切車として活躍しているこの車ですが、どうやらこの路線の専用車として稼働しているようです。そうじゃなくても一般路線でMMなんて滅多に乗れるものではありません。そんな貴重な機会に恵まれ、旅の期待に胸が高鳴ります(^^)

バスは路線バスの発車エリアであるアイランド側に着けられました。ここで乗車扱いを行う模様です。

木曽福島-飛騨高山線ON26302便
9:30 木曽福島駅前発→高山濃飛バスセンター行き

おんたけ交通44号車





車種:三菱ふそう エアロバス ショートタイプMM
型式:KC-MM822H
年式:1999年式
ナンバー:松本200か44
所属営業所:おんたけ交通 本社営業所


まぎれもなくエアロバスMM。
ショートタイプの観光バスに乗ること自体がほとんどない私にとっては、またとない機会です。どんな感じなんだろうと、ドアをくぐる時も何となく緊張しますw

私は最前席に着座。

前面展望を楽しみながら、秋の木曽路の景色をじっくり楽しむ作戦です(^^)

落ち着いたところで、車内をぐるっと見渡してみます。

車内はこんな感じです。

統一感のある落ち着いた内装ですね。

シートはスタンダードシート。

補助席は付いておらず、全席がリクライニングシートとなっています。

中でも目を引くのは、最前席にある革張りの内装。

なんと、オーストリッチレザーです!
しかも、貼ってあるのはダチョウ羽の生えていた毛穴(クィルマーク)がある高級部位。高級品を惜しげもなく使った豪華な内装、本当に素敵です。

もちろん、今となっては懐かしい、エアロバスシリーズらしい内装も随所に見られます。



入口やエアコン吹き出し口などは、まさにそれです。

車内モニターも、年代を感じるブラウン管式。

当然ながら当日はこれが使用されることはありませんでしたが、料金などのインフォメーションが掲出されていました。

車内はこのように、観光バスならではの装備が揃った素敵な空間となっていました。少々長旅ではありますが、快適に楽しく過ごせそうです♪

3.秋色の木曽路~飛騨路を行く

バスは定刻通り発車となりました。まずは開田高原方面へ。


徐々に色づき始めた高原を、バスはゆったりと進みます。




左手側に御嶽山も見えてきました。


ペンションの並ぶエリアを抜けていきます。この辺はいかにも高原リゾートって感じですね~


ペンションのエリアを抜けると、一気に高度を上げていきます。

つづら折りの峠道を、運転手さんの絶妙なハンドルさばきで進みます。

気づいたのですが、この車はロッドシフトでした。頻繁にギアチェンジを繰り返しつつ、まさに流れるような運転で連続する登りやカーブをこなしていきます。

峠のてっぺんで、長野県から岐阜県高山市へと入りました。


豊かな水を湛えた高根乗鞍湖を眺めながら、バスは徐々に峠を下っていきます。





天気も良く、景色も格別です(^^)

4.道の駅で休憩後、高山市街地へ

高根乗鞍湖が見えなくなると、ほどなくして、道の駅「飛騨たかね工房」に到着です。


ここで15分ほど休憩となりました。





開放休憩なので、私を含めてお客さんは全員降車し、トイレや買い物などを済ませていました。

道の駅ということで、お土産屋さんや地元で採れた農産物の販売、湯茶のサービス等があります。

休憩後、バスは再び走り出します。
ここからは山を下りていくコースなのですが、朝が早かったこともあって、しばしウトウト...

気づけば、山の中腹にある「朝日支所前」のバス停に入り、降車扱いを行うところでした。朝日地区のほぼ中央に位置するバス停ですが、ここで降りる人はいませんでした。

山を下りると、景色が一変します。

今までずっと山の中を走ってきたのに、なんだか変な感じです(^^;

古い町並みが同居した高山の町並みを眺めていると、終点の高山濃飛バスセンターに到着する旨のアナウンスが。私もいそいそと降車準備を始めます。

暫くの後、高山濃飛バスセンターへと到着しました。


降車場に着けたところで、定刻ピッタリ。お見事です!!

エアロバスMMで行く2時間15分のドライブ、心行くまで楽しめました。

バスを降りる際、木曽ひのきのお箸を頂きました。

こんなプレゼントを頂けるとは思わず、とても嬉しくなりました。なお、このお箸は今でも大切に使わせて頂いています。

簡単な点検を経て、バスは車庫へと回送されていきました。

運転手さん、お疲れ様でした!!ありがとうございました!!

当路線、景色も車両も素晴らしく、さらには木曽ひのきのお箸といったノベルティまで頂いてしまい、地域の温かみを感じる路線でした。叶うなら今年も運行してほしいです。新型コロナウィルスの影響も心配ですが、もし運行となれば、紅葉の綺麗な頃に再び乗りに行きたいと思っています!

おまけ.濃飛バス側の車両は?

濃飛バスの当路線担当車両は、路線型ローザでした。





木曽福島駅前に濃飛バスの車両が居る景色というのも何だか新鮮ですが、これはこれで絵になりますね!

いつかこっちの車にも乗りたいですが...もし乗りに行ってしまうと、長野に帰れなくなってしまうんですよね(^^; 悩みどころです笑

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