2021年5月1日から7月25日までの間、ジェイアールバス関東のオープントップバスを起用した定期観光バス
「オープントップバスで行く『信州の旅』ぐるっと諏訪湖1周」が運行されています!
ジェイアールさんのオープントップバスということで、ピンときた方も多いはず。
使用車両はずばり、この車です!
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オープントップバスで行く「信州の旅」ぐるっと諏訪湖1周
午前便(9:10 下諏訪駅発)
ジェイアールバス関東D654-02503号車
車種:三菱ふそう エアロキング
型式:MU612TX
年式:2002年式
ナンバー:諏訪200か132
所属営業所:ジェイアールバス関東 諏訪支店
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オープントップバスの名が示す通り、2階席の屋根を取り払った特別仕様の2階建てバスです。かつてはジェイアールバス関東で活躍していた車両ですが、オープントップ化の改造を受け、ジェイアール四国バスの定期観光バス
『めいぷるスカイ号』として活躍してきました。そして、昨年秋にジェイアールバス関東へと返却され、管内の観光路線の担当車両として、各地を転々としているようです。
そんな特別仕様車がついに長野県に降り立ち、県内各地の観光路線を走ってくれるというのです。なんだかワクワクしますよね(^^)
ツアーの詳細は、以下のURLからどうぞ。
https://www.jreast.co.jp/press/2020/nagano/20210322_na02.pdf
そんな『信州の旅』の最初の地は諏訪湖。豊かな水を湛えた諏訪湖をぐるっと回り、諏訪大社などを巡りながら景色を楽しめる、まさに新緑の季節にはうってつけのツアーです。いつも眺めている諏訪の景色を2階建てのオープントップバスから眺められるという貴重な経験ができるとあって、私はツアーの開始を心待ちにしていたのでした。
よく晴れたGWの某日、ついにその日がやってきました。今回はそんな旅の模様をお伝えしていきたいと思います!!
写真点数が非常に多いので、お時間の許す限り、じっくりとご覧頂ければと思います(^^)
1.いよいよオープントップバスに乗車!
ツアーの始発は下諏訪駅から。
ここにはジェイアールバス関東諏訪支店の車庫があるので、支店の外側にある専用バス停からの発着となります。
午前便と午後便の2便がそれぞれ運行されていますが、今回は午前便をセレクト。理由は、午前便だけは高速道路走行があるからです(午後便は全線一般道経由)。
下諏訪駅前に到着すると、既に専用車両である真っ赤なエアロキングが待機していました。
2階建ての巨体に天井が取り払われた姿...見れば見るほど特徴的な車両です。諏訪ナンバーを冠する初めてのエアロキングということも、この車の大きな特徴の一つではないかと。
定期観光バスということで、団体表示(バスステッカー)もバッチリ。
バスステッカーには、ジェイアールバスのマークであるツバメが花をくわえて飛んでいる絵がプリントされていました。とても可愛らしいですね!
私も乗車受付を済ませ、中扉から乗車します。
オープントップバスなので、開放されている座席は2階席のみ。高速車の名残であるトイレも付いていますが、今回のツアーでは使えません。
感染症対策のための検温と消毒を終え、2階へ登ってみると・・・
カラフルなシートが配置された開放的な空間が広がっていました!
階段から後ろのスペースにも座席があり、最後部はガイドさん用のシートと放送機器が配置されています。
そもそも、エアロキングの2階部分で腰をかがめずに立ち上がることが出来るなんて、その時点ですごく特別な気持ちになります。
自席に腰掛け、シートベルトを締めて発車を待ちます。
ほどなくして、バスは下諏訪駅を発車していきました。オープントップバスの旅の始まりです!!
2.諏訪の街並みを眺めながら茅野へ!
下諏訪駅を出て、駅前の信号から国道20号線へ。
バスはそのまま諏訪湖を右手に見ながら走ります。
天候はまさに快晴。オープントップバスに乗るには最高の天気です。
ただ、当日は朝の最低気温が0℃となるなど、寒い朝でもありました。風がちょっぴり冷たいなと思っていたところに、ガイドさんがブランケットを配ってくださいました。
ジェイアールバス関東の刺繍が入ったブランケットです。こうした心遣いが嬉しいですね(^^)
ほどなくしてバスは諏訪市へ入り、上諏訪駅へと向かっていきます。
上諏訪駅前で5分ほど停車します。駅前にある真新しいビル「アーク諏訪」の前にあるバス停で乗車扱いを行います。
上諏訪駅を出て、諏訪の市街地を走ります。ここからは茅野駅へと向かっていきます。
道中、バスの前方には八ヶ岳が見えてきました。
駅前の細い道を抜けると、茅野駅前の駅ビルが見えてきます。
茅野駅前へとアプローチする直前の信号は感知式。オープントップバスでは、その感知センサーもじっくりと眺めることができます。
おもわず「へぇ~!こんな風になってるんだ!」とセンサーをしげしげと眺めてみました(^^)
エアロキングにはいささか手狭に感じるロータリーを回ったら、茅野駅前に到着です!
ここでは乗車扱いとともに10分弱のトイレ休憩となったので、ちょいと撮影もさせて頂きました。
茅野駅に佇む真っ赤な巨体の存在感に圧倒されます。停車中も子どもたちや駅を利用するお客さんたちが「2階建てバスだ~!」と驚いている姿が見られました。
今さらですが、このバスは座席に空きがあれば、予約不要で乗車することもできるようです。もちろんWeb予約などで席を確保しておくに越したことはないですが、駅前でこの姿を見かけて即決!というのも面白いのではないでしょうか。実際、乗車当日もそのようなお客さんが何組かおられました。やっぱりオープントップの2階建てバスの存在はインパクトがありますね。
3.オープントップバスで諏訪の名所と諏訪湖の眺望を満喫!
休憩後、茅野駅の駅員さんにお見送りを受けながら茅野駅を出発します。乗車扱いはここで終了です。
ここからはいよいよ観光モード。まずは諏訪大社上社を目指すようです。
途中、上川にかかる橋から八ヶ岳が綺麗に見えました。
折よく特急あずさもやってきて、素敵なコラボショットが撮れました。もちろん無暗に立ち上がったりしてはいけませんが、窓ガラス越しだったのがちょっとだけ悔しいです(^^;
宮川を渡っていきます。
改めて諏訪湖の回りを巡ってみると、諏訪湖に流入する河川は本当に多いんだなと感じます。全部で31の河川が諏訪湖に注いでいるそうです。ちなみに、流出するのは天竜川のみです。
上社前宮を通過。この間、ガイドさんが丁寧に諏訪大社を解説してくださいます。長野県民でありながら細かいことまで知らなかったので、とても勉強になりました。
諏訪大社上社本宮に到着です。
バスは参道の途中にある上社ドライブインのバス専用駐車場に停車します。
ここで30分ほど散策の時間となりました。
で、私はというと...やっぱり撮影タイムです!
ひとしきりバスの姿を眺めた後、さすがに我ながら不信心だろうと思い直し、上社本宮に詣でてみました。
こんな態度じゃ神様も苦笑いだろうと思いつつ、せめてご挨拶だけはと(^^;
上社を出ると、今度は下社春宮へと向かっていきます。
途中の田んぼには既に水が張ってありました。もうすぐ田植えですね。
新川沿いに諏訪湖へと向かい、石船渡交差点からは諏訪湖の周りをぐるっと走ります。
県歌「信濃の国」に歌われる「諏訪の海」を左手に眺め、ゆったりと走ります。
湖岸に植わっているマルメロの木には花が付いていました。
湖岸の名所を眺めながら、下諏訪町へと戻っていきます。ちなみに、こちらは千人風呂で有名な「片倉館」です。
春宮の参道へと入る際、大鳥居をくぐります。大鳥居はオープントップバスからだとこんな風に見えます。なかなかの迫力です!
バスはそのまま参道を直進し、下馬橋を眺めながら春宮の目前へと進みます(橋の下の方が見えませんが、反り橋になってます)。
ちなみに、この下馬橋は現在でも遷座祭の時に使われているのだそうです。
諏訪大社下社春宮に到着。
バスは春宮バス駐車場に着けられました。
ここでは20分ほどの時間が取られていました。
バス駐車場は春宮の本当に目の前にあるので、こんなショットを頂くこともできます。
熱心に写真を撮っていると、運転手さんとガイドさんが気を遣って、ドアを閉めてくださいました。
さすがに他のお客さんが戻られる際に申し訳ないので、撮影は手短に...(^^;
気が付いたら、参拝してる時間がほとんどなくなっていました。
実は私、春宮に来たのは初めてだったので、それこそきちんと手を合わせるべきだったのですけど...今回は仕方ありません。
改めて参拝に来ようと思い直し、私たちは春宮を後にしました。
4.ツアーのクライマックスは高速道路走行!
春宮を出ると、次はいよいよ高速道路へと入っていきます。バスは下諏訪から岡谷の長地へと抜け、下諏訪岡谷バイパスを経て岡谷ICを目指します。
途中、長地トンネルを抜けます。オープントップバスでトンネルを抜けるのは、なんだかドキドキします。
トンネルを抜け、岡谷市の高台に出ます。
後方には諏訪湖が見えます。
バスは岡谷インター入口へ。
ETCレーンを通過すると、後方から聞こえるエンジンの唸りが一際高まり、バスが加速を始めます。
バスの加速に伴い、前方から吹き込む風がどんどん強くなります!
鮮やかな加速と合流を見届けたのもつかの間、すぐに岡谷トンネルに入ります。
頭上に迫るトンネルの壁やトンネル内に反響する轟音がダイナミックな走りを見せつけてくれます!!多くの人がスマホなどで写真や動画を撮影していました。
岡谷トンネルを抜け、バスは岡谷JCTから中央道へと合流。
中央道は、先ほど通った下諏訪岡谷バイパスの対岸側の高台を走っているので、そこからの眺めも見事です。
普通車等では防音壁に阻まれて景色を眺めることはできません。しかし、2階建てバスともなると、防音壁を超えてそこからの眺めを存分に楽しむことができます(^^)
続いて花岡トンネル。
トンネル内の空気はひやりとしていましたが、ここまで来るともはや寒さも気にならないくらいテンションが上がっていました。
と、ここで予定外の休憩。バスは諏訪湖SAに入っていきます。だいぶ時間を巻いて運行されているため、休憩と時間調整を兼ねて停車して頂けるようです。
オープントップバスの車内から眺める諏訪湖と諏訪湖SA。これまた見慣れた景色ですが、やはり高いところから眺めると新鮮ですね。
エアロキングの巨躯は、諏訪湖SAでもその存在感を存分に発揮。
サービスエリアはお客さんで賑わっていましたが、みんな口々に「あれはなんだ?」と注目されていました。
おおよそ15分ほどの休憩の後、バスは諏訪湖SAを発車。
諏訪湖SAの先にある諏訪ICで高速を降ります。
大迫力の高速走行を終え、茅野駅→上諏訪駅→下諏訪駅の順に降車扱いを行っていきます。先ほどとは逆ルートとなるので、詳細は割愛します(厳密には茅野駅から上諏訪駅に向かうルートがちょっと違いましたが)。
上諏訪駅を過ぎた頃、新宿へと向かう高速バス・新宿-諏訪岡谷線JR3814便とスライドしました。
こちらはジェイアールバス関東諏訪支店のエアロエース・H654-09404号車です。このエアロエースは全高3.5mのハイデッカーですが、それを上回る車高のエアロキングは、まさにエアロエースを見下ろすようにして狭隘路をすれ違うという光景となりました。こんな視界が楽しめるのも、2階建てバスならではですね。
その後も国道20号線をひた走り、バスはついに終起点となる下諏訪駅へと戻ってきました。
車窓からは、当ツアーにおける雨天時の予備車(屋根付き)となるもう1台のエアロキング(D654-08502号車)の姿を見ることが出来ました。
バスはそのまま駅前の駐車場でぐるりと転回。そのまま下諏訪駅前のバス停に着けられました。
定刻より少しだけ早い到着となりましたが、本当に楽しかったです!!
最初から最後まで、見ごたえ・乗りごたえ十分。美しい景色もさることながら、オープントップバスで見慣れた街を巡るといういつもとは違った特別感があり、とても素敵なイベントとなりました。そして、当然ながら換気は完璧です。観光バスが振るわないご時世ではありますが、こと当ツアーに限ってはその心配をほとんどしなくてよいというのも良いところです。ツアーは7/25までなので、梅雨や暑さの合間を縫ってお出かけ...というのも面白いのではないでしょうか(^^)
今回は、本ツアーの模様を、いつにも増して膨大な写真と長大な文章と共にお送りしてきました。お見苦しい限りで大変恐縮です。その分だけ楽しめるツアーですよ、ということで、どうかお目こぼしください。
最後になりますが、当日、様々なご配慮を頂いた運転手さん、ガイドさん、ご一緒頂いた皆様、本当にありがとうございました。