茅野駅から高遠駅を経て、南アルプスの玄関口である仙流荘までを結ぶ登山バス「南アルプスジオライナー号」の運行が始まっています。

その経路に、8月4日より高遠駅⇔仙流荘までの回送ルートを路線化した区間便が設定され、利便性が更に高まりました!

今春より長谷循環バスが減便されたこともあって、茅野駅→高遠駅→仙流荘へと移動した後は、ジオライナーの折り返し便を夕方まで待つ以外に高遠駅へと戻る手段はありませんでした。その救済もあってか、ジオライナーが高遠駅へと戻る回送ルートを区間便として追加運行されることになりました。これにより、午前中に下山したお客さんが高遠駅まで戻れるようになったというわけです。そして、高遠駅からは高遠線で伊那バスターミナルや伊那市駅・伊那北駅まで行けるので、高速バスや鉄道でのアクセスも改善された模様です。


・・・あぁ、また良からぬことを閃いてしまった。


今年は木曽福島駅と高遠駅・仙流荘を結ぶ「パノラマライナー号」が運行されていません。このため、名古屋から公共交通を使って南アルプスにアクセスするには少しハードルが高くなります。

では、高速バスならどうか?

ちょいと時刻表を調べてみると、名古屋からの高速バスに乗って伊那に入り、そこから高遠線→ジオライナーと乗り継いだら、南アルプスにアクセスできるではありませんか!

そんなわけで、私は愚かにも、高速バスを使ったジオライナー乗り継ぎルート『高速バス名古屋線-南アルプスジオライナー号乗り継ぎチャレンジ』を実行してみようと思い立ったのでした。

旅程の概要は下記の通り。

①信南交通の名古屋行きで伊那BT→瑞浪天徳BSへ移動
②名鉄バスの箕輪行きで瑞浪天徳BS→伊那BTへ折り返し
③ジェイアールバス関東の高遠線で伊那BT→高遠駅へ移動
④南アルプスジオライナー号に乗り継いで高遠駅→仙流荘へ移動
⑤ジオライナーの区間便(新規設定)で仙流荘→高遠駅へ折り返し


さすがに名古屋からの乗車を楽しむことはできませんが、瑞浪天徳で名鉄便に乗り換えることによって、朝に名古屋を出発する旅が疑似体験できるというわけです。時刻表的には非常にタイトですが、なんとかなるでしょう。そんな楽観論を掲げ、私は早朝の伊那バスターミナルよりこの日のチャレンジを開始したのでした!

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チャレンジ①
6:00 伊那BT→8:07 瑞浪天徳


名古屋-伊那箕輪線SN14406便
信南交通1387号車(2TG-MS06GP)


旅の始まりは信南交通の名古屋行きです。まずは伊那バスターミナルから乗り換えバス停の瑞浪天徳を目指します。折しも、同社では最新型となる令和顔エアロエースが来てくれました!

LCDディスプレイに表示される「名鉄バスセンター行きです」の文字が新鮮味を感じます。


バスは順調に中央道を南下し、恵那峡SAで8:00まで休憩となりました。







単に名古屋線に乗り継ぐことが目的なら瑞浪天徳まで行かず、その手前の中津川や、なんなら長野県内で降りても良かったんですが、恵那峡でじっくり撮影したかったのでこのルートにしてみたのです♪

乗務員さんが少し長めに休憩を取ってくださったので、10分差で箕輪を出てきた阪急観光バスのアルペン伊那号が追いつきました。

お陰で、こんなコラボショットを頂くことができました。

恵那峡SAを出てしばらく走ると、瑞浪天徳バス停に到着。信南交通1387号車とはここでお別れです。

到着時刻は8:16(定刻+9分)だったのですが、乗り換えには十分間に合います。

そそくさと下り線のバス停から上り線のバス停へと移動し、バスを待ちます。

考えてみたら、瑞浪天徳BSを利用するのは初めてです。こんな感じなんだなぁと周りの景色を眺めていたら、次に乗り継ぐ名鉄バスがやってきました。


チャレンジ②
8:23 瑞浪天徳→10:38 伊那BT(※菅の台経由)


名古屋-伊那箕輪線MB14507便
名鉄バス2013号車(BKG-MS96JP)


ここから本日の乗り継ぎチャレンジが本格的にスタートします。といっても、さっき来たルートをそのまま折り返すだけなんですが(^^;

車両は名鉄バスの中では古参クラスとなる2010年式エアロエース。同社からも徐々に数を減らすBKG-エアロエースに乗車できた幸運もさることながら、図らずも最新型の令和顔エアロエースと初期型のエアロエースを乗り比べる旅となりました。

瑞浪天徳を定刻通り発車したバスは、しばらくして恵那峡SAへと入っていきます。



私はほんの40分前に反対側(下り)に滞在していたのですが、細かいことを気にしてはいけません。

休憩中のSAではこんな並びが。

右手前から、新宿-名古屋線を担当する名鉄バス2352号車、私の乗る名鉄バス2013号車、名鉄観光バス、更には最奥部に名鉄運輸が並ぶ光景となりました。まさに名鉄4並び。いいものを見せて頂きました。

10分強の休憩の後、バスは再び中央道を走ります。

駒ヶ根ICで高速道路を降り、7月~10月だけの季節運行ルートである菅の台バスセンターへ。

やはりというべきか、登山に来られたお客さんが何人か降車されました。

その後もバスは順調に一般道を走り、定刻通り伊那バスターミナルに到着です。

ここの乗り継ぎが今チャレンジ最大の難所だったのですが、お陰様で無事クリアです!


チャレンジ③
10:45 伊那BT→11:07 高遠駅


高遠線(高遠さくらの湯行き)
ジェイアールバス関東L538-00509号車(KC-UA460HAN改)


高遠線にはだいぶ余裕を持って乗り継げました。車両は元・東急バスのUAノンステです。高遠線は今年4月より伊那バスターミナル発着となったことから、高速バスや他の路線バスとの接続が非常に良くなりました。

お馴染みの路線・見慣れた景色ではありますが、今回のようにトリッキーな旅で利用するとまた新鮮に見えてくるのが不思議です。

バスに揺られること20分強、定刻通り高遠駅に到着となりました。

目の前には既に、茅野駅からやってきた南アルプスジオライナー号が時間調整をしていました。高遠線との接続も兼ねた待機となっているようです。ここまで来たら勝ったも同然!私は嬉々として目の前に停車するジオライナーに乗り継ぎました。


チャレンジ④
11:10 高遠駅→11:30 仙流荘


南アルプスジオライナー号(仙流荘行き)
ジェイアールバス関東L538-05503号車(ADG-RA273MAN)


ジオライナー号にはジェイアールバス関東で唯一と思われるRAワンステが入っていました。ジオライナーは毎年この車が担当しているようです。

車体の側面には「南アルプスジオライナー 仙流荘行き」のステッカーが貼られていました。

7月に乗車した時にはなかったので、最近貼り付けられたものだと思います。

バスは定刻通り高遠駅を発車。
朝は雨が降っていましたが、天候が急速に回復し、すっかり真夏の風景となりました。


美和ダムの上流部までやってきました。普段はバスで通ることがないルートなので、車窓の景色が楽しいです。



ダムに土砂の堆積を防ぐためのバイパストンネルの取り入れ口となる分波堰や、三峰川支流の黒川沿いにある水力発電所を眺めつつ、バスは仙流荘へと向かっていきます。

終点の仙流荘には定刻通り到着です!
登山に見えたお客さんは、ここで北沢峠へと向かう南アルプス林道バスに乗り換えます。

これまでだったらバスはこのまま回送となるのですが、今年はここから更に高遠駅までのルートが路線化されたため、折り返しのためにしばし待機します。

折り返し待ちの間にちょいと撮影。

夏山の景色に佇む日デRAというのも、この時期だけ見られる特別な光景ですね。


チャレンジ⑤
11:35 仙流荘→11:55 高遠駅


南アルプスジオライナー号(高遠駅行き区間便)
ジェイアールバス関東L538-05503号車(ADG-RA273MAN)


さあさあ、ここへ来てようやく今回の旅のメインが登場でございますよ!この区間便に乗りたいばかりに今回の如き無茶苦茶なチャレンジが始まったわけですから、断固外すわけにはいきません!!

さっき乗ってきたばかりのバスに再び乗り込み、仙流荘を出発です。


バスはほどなく高遠大橋を経て、風情に満ちた高遠町の市街地へ。



当然ながら往復ともに同じルートを通るわけですが、行きと帰りで座席を変えたので、車窓の景色を満喫します。

終点の高遠駅には定刻通り到着です。

乗り継ぎ時間が非常にタイトな旅ではあったものの、『高速バス名古屋線-南アルプスジオライナー号乗り継ぎチャレンジ』を見事完遂することができました!

これにより、名古屋からの高速バスが大幅に遅れない限り、高速バスを利用した南アルプスへのアクセスが可能であることが確認できました。道中のハラハラも含めて、私としてはとても楽しい旅ができたなぁと思います。

また、仙流荘⇔高遠駅の区間便が設定されたことにより、ジオライナーの全区間完乗を果たすこともできました。仙流荘から高遠駅までの区間は実際に乗ってみるとあっさりしたルートですが、この区間を走る路線バスが大きく減便された今、仙流荘から高遠駅に直接アクセスできる手段としては非常に大きいと思います。今夏の登山バスは新型コロナウィルス感染症の拡大などで色々と制約を受けつつも、その分は様々な楽しみ方が生まれたなと思えた今回のチャレンジでした。

最後になりますが、今回の乗り継ぎ旅で安全・快適に送り届けてくださった各社の運転手さん、本当にありがとうございました!

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おまけ。
高遠駅では、ジオライナーと国鉄復刻カラーとのツーショットも実現しました。

どちらもジェイアールバス関東中央道支店の名物車両とあって、存在感がすごいですね!

こんなところも、この地域の路線バスならではの面白さかなぁと。  

茅野駅から南アルプスの麓までを結ぶ季節運行路線 南アルプスジオライナー号 が運行を開始しました!

昨年は新型コロナウィルス感染症の関係で運行中止となってしまいましたが、今年はめでたく運行されるようになったようです。2021年度の運行期間は7月22日(木・祝)~9月26日(日)までで、7月22日~8月16日までは毎日運行、8月21日~9月26日までは土日祝運行となる模様です。例年に比べると運行期間が短いですが、限定的ながらも運行してもらえることが何よりもうれしいです。

ただし、ジオライナーと同じく「南アルプスライナー号」の一角を務めるパノラマライナー号(木曽福島駅-仙流荘)に関しては、今年の運行は行われない模様です。

詳しい時刻表やルートなどは、下記の伊那市観光協会のHPに記載があります。

・南アルプスライナー号2021
 https://inashi-kankoukyoukai.jp/contents/archives/36184


ルートをざっくり説明すると、茅野駅から杖突峠を超えて伊那市へ入り、高遠駅を経由した後、南アルプスの玄関口である仙流荘までを直結しています。所要時間にして1時間10分。仙流荘からさらに北沢峠までを結んでいる南アルプス登山バスとの接続も完璧です。

運行開始の報を受け、私も早速乗りに行ってみました。といっても、昼間に全ルートを乗り通してしまうと夕方まで帰ってくる手段がないので、茅野駅から高遠駅までの区間乗車としました。今回はその時の模様をお送りしていきたいと思います。

※8月4日より仙流荘⇔高遠駅間の運行便が追加されたので、午前便で茅野駅から仙流荘へ乗り通しても高遠駅まで戻ってこれるようになりました。

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乗車日は7月の連休中。JRに乗って茅野駅に降り立つと、駅構内は登山バッグを抱えた大勢のお客さんで賑わっていました。多くのお客さんは八ヶ岳や車山などを目指す様子でしたが、その中の一部は、ジオライナーを利用して南アルプスに向かう方々のようです。季節運行のバス路線をちゃんと把握して登山計画を立てられているあたり、さすがだなぁと感心しきりです。

10時ごろ、この日のジオライナーを担当するジェイアールバス関東の車両が回送されてきました。車両は中央道支店所属の日デRAワンステです!

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南アルプスジオライナー号
10:20 茅野駅発→高遠駅経由・仙流荘行き

ジェイアールバス関東L538-05503号車

車種:日産ディーゼル スペースランナーRA
型式:ADG-RA273MAN
年式:2005年式
ナンバー:松本200か1433
所属営業所:ジェイアールバス関東 中央道支店

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中央道支店の名物車両(だと個人的には思っている)L538-05503号車です!

この車両は前まで「松本230あ5503」のナンバーを付けていましたが、昨年秋から今年の春まで一時的に宇都宮支店に出張していた関係でナンバーが変わり、現在は「松本200か1433」のナンバーに変わっています。

ジェイアールバス関東では極めて希少なRAワンステですが、そんな車両に何も考えずに乗れてしまう地域柄に感謝しつつ、早速車内へと入っていきます。

定刻となり、バスが動き出します。

茅野駅を出て早速、この路線の見せ場である杖突峠に突入です!


つづら折りのカーブが続く杖突峠は普通車で登っていても割と苦しい登りです。しかし、私たちを乗せたバスは、300馬力のパワーを誇るMD92エンジンの頼もしい咆哮と共に、峠道をするすると登っていきます。


峠の頂上が近づいてくると、ちょっとだけ景色が開けてきました。ここから茅野の街並みを見下ろすことができます。


頂上のほど近くにある杖突峠バス停を過ぎると、展望台やカフェなどが楽しめる「峠の茶屋」が見えます。

連休中ということもあり、多くの車やバイクなどが休憩していました。

峠の茶屋を過ぎると、茅野市から伊那市へと入っていきます。伊那市に入るとすぐに、今度は下り坂となります。


排気ブレーキやシフトダウンを駆使しながら、バスはスムーズに坂を下っていきます。これまで走ってきた林の中の道とは景色が一変し、今度は緑のまぶしい川べりの道をゆったりと進みます。


途中、道路の拡張工事区間を通過しました。細い旧道から分岐した新道は、将来的に主ルートとして使われるようです。


三義・長谷循環線の的場バス停を過ぎたところで国道152号線からいったん離れました。高遠中学校前を経由して高遠本町へと向かうようです。

前に乗った時は、写真の横一直線に走っているバイパスを真っすぐ走っていったのですが、今年のルートは違うみたいですね。

旧道から高遠本町に出ます。まもなく降車バス停である高遠駅です。


ほどなくして高遠駅に到着!
茅野駅からは50分弱。高遠駅までの運賃は1,420円です。

バスはここから終点の仙流荘を目指して走っていきますが、私は残念ながらここで降車としました。高遠駅で降りるのは私くらいかと思っていたら、私のほかにも茅野駅から高遠駅までの区間利用者がチラホラといました。茅野から高遠までを結ぶ、地域の足としても活躍しているようです。途中のバス停で停車しない直行便であるということも、この路線の魅力の一つなのかなぁと思いました。

ともあれ、南アルプスジオライナーの乗車旅はここで終了です。杖突峠という難所にも関わらず、快適かつ安全に送り届けてくださった運転手さん、どうもありがとうございました!!

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近くのお店でお昼を食べて高遠駅に戻ってくると、先ほどお見送りしたL538-05503号車が高遠駅で待機していました。



L538-05503号車はここで夕方まで待機し、今度は登山を終えたお客さんを仙流荘から茅野駅へと運ぶ任に当たるようです。茅野駅→仙流荘行きの利用率を見る限り、帰りもきっと大勢のお客さんが利用されることでしょう。

長いようで短い信州の夏山ですが、感染症対策も万全に、今シーズンも多くの方に楽しんで頂けるといいなと思っています。  

2021年04月24日

春の祭典@2021年

今年の春はなんだか慌ただしいです。
桜は2週間も早く咲いたし、本業の方も目の回るような忙しさ。芽吹く季節に漸く心のゆとりが出てきたかと思えば、今度は感染症の波が再燃。いったいどうなってしまうのでしょうか...

そんな状況でも桜は美しく咲き、伊那市の春を彩ってくれました。忙しさの中でちょいちょい撮り溜めた写真とともに、今年の桜の季節を振り返ってみたいと思います!

満開の桜とともに
伊那市街地と高遠町を結ぶ高遠線(高遠本線)には、途中に桜の美しいスポットがいくつかあります。特に、高遠へと向かう河岸段丘の沿線に咲く桜の花と絡めて撮ったらさぞかし綺麗だろうと思い、満開を迎えた時を見計らって撮りに行ってみました。

まずは朝方。



やわらかな朝日と満開の桜が、なかなか良い感じです。学生さんたちは毎日こんな景色を楽しみながら通学できているなんて、羨ましい限りです。

次は夕方。この時間帯はちょうど順光になるので、朝とはまた雰囲気が変わって良い感じ。







国鉄復刻塗装の日デUA・L538-99206号車も来てくれて、多様なメンバーが目を楽しませてくれました。

高遠さくら祭りシャトルバス
個人的に、春の高遠城址公園と言えば!というイベント。運行を担当するのはジェイアールバス関東ですが、お膝元の中央道支店のほか、各地の支店から様々な車両が応援に駆けつけてくれます。

ジェイアールバス関東L531-01506号車(KL-LV280N1改)


ジェイアールバス関東L538-04510号車(KL-UA452KAN改)



こちらの2台は小諸支店から応援に来てくれました。主に高遠城址公園から、高低差の大きい付近の駐車場への乗客輸送を担っています。余談ながら、L538-04510号車は、東急バスからの移籍時に桜まつりシャトルバスでデビューした車両です。当時のナンバーは「松本200か1258」でした。

また、私は出会えませんでしたが、諏訪支店の貸切登録エアロエース、長野原支店のスペースアローも来てくれていたらしいです。

ジェイアールバス関東M127-04505号車(KK-RX4JFEA)




ジェイアールバス関東L338-01507号車(KK-RM252GAN)

こちらの2台は中央道支店でお馴染みの車両たちです。高遠駅から高遠城址公園の外周を巡るお花見循環バスを担当しています。フロントエプロンにも、「高遠さくら祭り花見循環バス」と書かれていますね。

高遠城址公園の観光バス
斯様な情勢下、高遠城址公園の駐車場に観光バスの姿はほとんどありませんでした。それでも時たま観光バスが登ってきては、高遠の桜を楽しんでいかれていました。

岐阜バス "Seiryu Prince" 1602号車(QTG-MS96VP)


三重交通5531号車(QRG-RU1ASCJ)


豊鉄観光バス2025号車(2TG-MS06GP)


名阪近鉄バス3872号車(2RG-RU1ESDA)


アルピコ交通16754号車(QTG-RU1ASCA)


フクトミ観光バス111号車(2TG-MS06GP)

ご覧頂いたとおり、ほとんどが県内あるいは近県の事業者でした。内装が気になって窓辺に目をやれば、バスの車内にはアルコール消毒液が置いてあったほか、全ての座席には飛沫防止シールドが設置されている会社ばかりでした。感染対策に万全を期してのツアーを催行されていることが伝わってきます。

観光バスの並びも、見ている限りこのくらいの規模が最大でした。





駐車場にところ狭しと並ぶ観光バスの姿、また見られる日が来るといいのですが。

高速バス×桜(伊那市じゃないですが)
高遠の桜がすっかり散った頃、伊那バス駒ヶ根車庫周辺で今を盛りと咲き誇る桜の木を見つけました。ちょうどよかったので、高速バス・新宿-伊那駒ヶ根線とのツーショットを頂いてみました。

KO3611便 京王バスX61812号車(2TG-RU1ASDA)


YK3628便 山梨交通C781号車(KL-LV774R2)

ここに桜の木が何本かあるのは知っていたのですが、高遠の桜より1週間も遅く見頃を迎える桜だったとは知りませんでした。お陰様で、馴染みのある高速バスを春らしい情景で彩ることができました。


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ここまで、今年の桜にまつわる風景をお送りしてきました。昨年の春が惨憺たるものだっただけに、今年の春は特別な気持ちで過ごしました。変わらないものなんてないけれど、当たり前にあった光景はこうも突然に消えてしまうものなんだと痛感し、その時その時の情景を目に焼き付けていくことの大切さを知った1年でした。せめて何の気兼ねもなくお出かけを楽しめるようになれば、桜の季節の賑わいも戻ってきてくれるでしょうか。。。

まもなく新緑の季節へと移っていきます。バスの走る風景も目まぐるしく変わっていくので、次はどんな姿を見せてくれるか楽しみです。伊那谷の美しい風景をお届けするには写真の腕がとても足りないのですが、そんな中からでも四季折々に美しいバスの走る情景を感じ取って頂けたら嬉しいです(^^)  

伊那市バス乗り倒しの旅も、本編で最後となります。後編である今回は、高遠から伊那へと戻る行程からスタートさせていきます♪

ここまでの旅の軌跡は下記のリンクからどうぞ↓↓

伊那市路線バス乗り倒し旅【前編】
伊那市路線バス乗り倒し旅【中編】

前回までは、伊那中央病院からジェイアールバス関東の高遠線で高遠駅までやってきました。

このまま高遠駅から直接折り返してもいいかなと思ったんですが、それだとしばらく間が空いてしまいます。その隙間時間をうまく使い、別の路線にもちょっとだけ乗ってみることにしました。

伊那中央病院から高遠駅までの旅を共にしたL538-05503号車の顔を眺めながら、次のバスを待ちます。

そういえば、伊那中央病院を出て高遠線に乗った時は土砂降りだったのに、高遠へ来たら雨はすっかり止んでいました。少し涼しくなって快適に過ごせるので、これはこれで有難いですね(^^)

9便目:長谷循環バス

高遠駅16:20発→高遠高校前16:26着

ジェイアールバス関東L137-18002号車(2DG-HX9JLCE)

高遠駅に併設の待機場から、長谷循環線の専用車であるポンチョロングが出てきました。

長谷循環線の専用車は2台あり、どちらも1ドア仕様のポンチョロングです。それぞれのナンバーには伊那市にゆかりのある南アルプス塩見岳、仙丈ヶ岳の標高を示すナンバーでの登録となっており、今回乗車するL137-18002号車には3052、すなわち塩見岳のナンバーが割り振られています。なので、私は個人的にこの車を『塩見岳号』と呼んでいます。

せっかくなので、塩見岳号+高遠駅+L538-05503号車を絡めて1枚。

高遠駅はバスのバリエーションが豊かだなぁと、改めて思います。

さてさて、ドアが開いたところで早速乗り込み、発車を待ちます。

車両前方には車いす用のスペースがあり、座席が跳ね上げられていました。もっとも、座席裏に降車ボタンが付いているあたり、普段から上げっぱなしになっているのかなと想像されます。

高遠の街中を抜け、昔ながらの住宅街やスーパーなどを経由しながら、高遠高校前へ。

わずかな時間での乗車でしたが、十分楽しめました(^^)

ん?反対車線に似たような車のお姿が??

こちらは、長谷まで行っていたもう1台の専用車・L137-17005号車。ナンバー3033の『仙丈ヶ岳号』ですね。

10便目:高遠線

高遠高校前16:42発→伊那市前17:12着

ジェイアールバス関東L427-02507号車(KK-HR1JKEE)

ここで再び高遠線に乗車です。高校生の通学需要に対応するため、平日のこの時間帯(15:50、16:42、17:53発)に運行される便だけは高遠高校が始発バス停となります(通常は高遠駅が始発)。これを体感したくて高遠高校前までチョイ乗りしてきたというわけです。

ジェイアールバス関東中央道支店から直接回送されてきた車は、元・東急のレインボーHRでした。

座席や窓割に東急バス感が満載な車両に乗り、伊那市駅まで折り返します。

そして、ほぼ定刻通り伊那市駅バス停に到着となりました。

バスはこの後、伊那北駅などを経て、終点のJRバス車庫前まで向かっていきます。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

ちょうどよかった。
この時間に伊那バスターミナルに行けば、新宿行きの高速バス・YK3628便と、新宿から駒ヶ根へと戻ってくるIN3617便(※現在は運休中)をお見送りできます。そうと決まれば、もはや当日何度目になるか分からない伊那BTを訪問し、カメラを構えることに(^^)

新宿-伊那駒ヶ根線YK3628便
16:52 伊那バス駒ヶ根車庫発→バスタ新宿行き

山梨交通C775号車(KL-LV781R2)






山梨交通の中では希少なV10エンジン搭載のガーラ2000がやってきました。湘南セントラルから国際興業→岩手県交通→那覇バスを経て山梨交通へとやってきた、有数の転属歴を誇るベテラン車両です。

新宿-伊那駒ヶ根線IN3617便 ※現在は運休中
14:35 バスタ新宿発→伊那バス駒ヶ根車庫行き

伊那バス24186(LKG-RU1ESBA)


駒ヶ根線は順当にSクラス車がやってきました。上述したように、現在はこの便が運休となっているため、今にして思えば希少な1枚となりました。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

高速バスの観察はひとまず切り上げ。時間的にも丁度良いので、この日最後となる路線バス・伊那本線に乗車することにしました。

11便目:伊那本線

伊那バスターミナル17:50発→箕輪町役場入口18:39着

ジェイアールバス関東L137-16007号車(SKG-HX9JLBE)

ラストバッターはジェイアールバス関東の伊那本線専用車です。伊那バスの同系車がATでの導入だったのに対し、この車はMT仕様で導入されたのが特徴です。

伊那本線は、かつて駒ヶ根から辰野までを結んでいた長大な路線の名称です。当時は伊那バスの単独運行でしたが、マイカー需要等に押されて2000年に運行経路を短縮(駒ヶ根~伊那間が廃止)。そして2010年3月末をもって全面的に廃止となりました。そんな中、関連する自治体の支援を受ける形で、廃止から7年間の時を経てルートの一部が復活を遂げました。そして現在は、伊那バスとジェイアールバス関東の共同運行という形を取り、伊那市~南箕輪村~箕輪町を結ぶ路線として、2017年4月から5年間の試験運行が行われています。

往年の旧・伊那本線に比べると経路は短いものの、JR赤木駅や伊那中央病院、南箕輪村役場、ベルシャイン箕輪店、生協病院、ベルシャイン伊北店等の主要なスポットをきめ細かく網羅しているため、全55ものバス停があります。この日は、伊那BTから箕輪町役場までの32のバス停を乗り通すことになるので、実に50分近い乗車時間となります。まさに旅のフィナーレを飾るに相応しい路線ですね!

旅の余韻に浸りながら、黄昏時の景色を楽しんでいると、降車バス停である箕輪町役場入口に到着となりました。

バスはこの先のベルシャイン伊北店前まで行くので、ここでお見送りです。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

さて、ここまで全9路線・11車両への乗り倒し旅の模様をお送りしてきました。伊那市のバスを良く知る方ならお気づきになったと思いますが、当日に伊那バスターミナルを出入りするほぼ全ての路線への乗車が実現しました。当日は運休日であった新山・桜井・貝沼線にだけは乗車できませんでしたが、こちらはまたのお楽しみと致しましょう(^^)

伊那市バス10円の日(8月は毎日10円バスの日)に合わせて実施した今回の旅では、市内を走る路線バスの新たな魅力に気づかされるとともに、これらのバスが地域からどれほど愛されているかを実感する旅となりました。知ったつもりでいた地域の路線バスですが、毎回毎回新たな発見があるので、本当に楽しいです。

残念ながら10円バスの日は終わってしまいましたが、正規料金であったとしても、多くの路線の上限運賃は310円に設定されています。これはバスに理解のある自治体であることの証左でもあり、地域の足である公共交通をしっかり残そうという気概を感じます。バスもお客さんもその期待に見事に応えており、地域のバスを愛する者の一人として、とても頼もしく感じました。

コロナでどこにも行けない昨今ですが、それを逆手に取り、見慣れた街を路線バスで巡る旅も良いものです。この機会にお住まいの地域の路線バスを利用し、地元の風景や観光スポット、お買い物などを楽しんでみてはいかがでしょうか。  

前回に引き続き、伊那市路線バス乗り倒し旅の模様をお送りしていきます。今回は全3編のうちの中編となります。

ちなみに前編はこちらです↓
伊那市路線バス乗り倒し旅【前編】

時系列としては、西箕輪線で伊那バスターミナルへと戻ってきたところ。昼食も頂いてエネルギーもバッチリ補給したところで、旅を再開して参りましょう♪

5便目:若宮・美原・手良・福島循環バス

伊那バスターミナル13:30発→ベルシャイン前14:33着

伊那バス11251号車(KC-RX4JFAA)

アピタ伊那を発したバスが、伊那BTへとやってきました。こちらは元・横浜市営バスのリエッセです!

若宮・美原線は時間帯によってコースが4つに分かれていますが、当日は4つの経路の中でも最長コースとなる「運行経路②」をセレクトしました。天竜川を挟んだ伊那市の北東部にある若宮~美原~手良~福島までをぐるりと回ることができるので、経路的にも非常に面白いコースとなります。また、土日はこのコースが運行されないことから、私にとっては最も縁遠い経路でもあります。とても楽しみです(^^)

車内はこんな感じ。





ところどころに横浜市営っぽさが残っている・・・らしいです(^^;

この車で個人的に注目したのが降車ボタン。

最近だとあんまり見ないタイプなので、これはこれで貴重だなぁと。

さて、伊那BTを出たバスは、伊那市駅を掠めて中央区を抜け、ベルシャイン伊那店の前を通過します。そして国道361号線(高遠線)へと入り、そこから河岸段丘を登って伊那市立東部中学校前を経て上の原へ。若宮団地を抜けたら、美原地区を通過していきます。

若宮・美原地区は住宅街なので、平日・休日問わず乗降客がいるイメージです。

美原を抜けたら、いよいよこの経路の真骨頂・手良地区へ向けて走っていきます。あたりには青々とした田んぼが広がり、とても長閑な雰囲気。

写真には写っていませんが、反対側は真っ黒な積乱雲に覆われようとしていました。乗り換えの時ぐらいまで持ってくれたらいいけど...

AT仕様のリエッセは、得意の小回りを活かして手良地区をするすると抜けていきます。そして河岸段丘を降りて福島や野底を経由し、さらにもう一度、美原地区を通過して、上の原から東部中学校へと戻ってきます。知らない人にはなんのこっちゃ・・・というコースですが、写真を載せたとしても説明しきれないので、実際にご乗車頂くことをお勧めします。とても良い雰囲気の車窓を楽しめますし、変化に富んだコースが迎えてくれますよ(^^)

東部中学校から河岸段丘を下ると、再びベルシャイン前に戻ってきました。

私はここで降車です。

バスを降りると、雷がゴロゴロとなっていました...

この後の天気に不安を覚えつつも、実に1時間以上もお世話になった11251号車を見送ります。

6便目:市街地循環線(イーナちゃんバス)内回り

ベルシャイン前14:49発→伊那バスターミナル15:05着

伊那バス29254号車(SDG-HX9JLBE)

先ほどの若宮・美原線のバス停とは反対側のバス停へと移動し、イーナちゃんバスを待ちます。西の空がいよいよけぶってきた頃、すんでのところでバスが来てくれました。

まだ新しい香りの残るポンチョロングに揺られ、伊那バスターミナルへ移動します。

私たちがバスから降りてほどなく、ついに大粒の雨が降り始めました。ギリギリで屋根付きの待合スペースがあるエリアに来れました(^^;

7便目:西箕輪線

伊那バスターミナル15:10発→伊那中央病院15:20着

伊那バス28207号車(SKG-KR290J1)

土砂降りの中、再び西箕輪線に乗車です。ただし、今回は本務車であるKR290の方に乗車です。

車内の様子はこんな感じですが・・・窓の外が雨で見えないほどです。


そんな緊張感あふれるコンディションの中、それでもバスは中央病院まで連れてきてくれました。

激しい雨は止む気配がありませんが、ここで28207号車とはお別れです。

8便目:高遠線

伊那中央病院15:32発→高遠駅16:06着

ジェイアールバス関東L538-05503号車(ADG-RA273MAN)

ここへ来て、乗り倒し旅にジェイアールさんが初登場です!で、ジェイアールさんといえば日デ車。この時間なら日デの大型車に乗れるだろうと踏んでいましたが、見事に図に当たりました。しかも自社導入の高出力型RA×西工96MCが来てくれたとあっては、楽しめないはずがありません!

ということで、雨の中を早速に乗車。

高遠線では些か持て余し気味なスペックの高出力エンジンを元気よく響かせ、バスはその巨体を伊那市街地の東にある高遠へと向けて走らせます。

伊那北駅から伊那市駅を経て、国道361号線をひたすら東へと走り、終点の高遠駅に到着です。

バスは更に藤沢・古屋敷線へと切り替わり、山あいの路線へと歩を進めるようです。これはこれで楽しむという考えもあったんですが、今回は敢えてパスしました。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

旅もいよいよ終盤戦へと差し掛かったところで、今回はここまでです。次は高遠駅を起点に伊那市へと戻る旅の模様をお送りしていければと考えております。お楽しみに♪  

8月のこと。
伊那市では地域の公共交通を活性化する取り組みとして『8月は毎日10円バスの日』を開催していました。

伊那市のみならず、南箕輪村、箕輪町を走るバス路線が全線10円で利用できるとあって、伊那市でも広報誌や有線放送などで積極的に宣伝を行っていました。

県外移動が実質できない状況で、乗りバス旅に飢えていた私が、このチャンスを逃すわけには行きません。どこまで・何に乗っても10円...というのに多少の申し訳なさを感じないでもないですが、伊那市公認イベント?ということで、お邪魔させて頂くことにしました(^^)

そこで、その時の模様を 伊那市路線バス乗り倒し旅 と題し、前編・中編・後編の全3回に分けてお送りしていきたいと思います!

プランとしては、

①普段乗らない路線に乗る
②できるだけ路線が被らないようにする
③乗り継ぎの待ち時間は20分以内とする


以上をコンセプトに、全9路線・11台のバスに乗り継ぐ壮大な乗りバス旅を計画してみました!!

そんな貴重な機会はなかなか無いので、ぜひご覧あれ(^^)

1便目:富県・東春近地区循環バス

伊那バスターミナル9:02発→伊那バスターミナル10:10着

伊那バス08238号車(KC-RX4JFAA)

月・水・金曜日しか走らない富県・東春近循環線から乗り倒し旅スタート。トップバッターは3速オートマのリエッセです!

この路線、ザ・コミュバスというような路線を走るので、是非乗ってみたい路線でした。分かる人には分かると思いますが、伊那市の南東側のエリアを循環するので、狭隘路あり、田園風景ありと、運転手さんのテクニックが光る見どころたっぷりの路線なのです。

その様相がこちら。







こちらを見ただけでも非常に大変なコースであることがお分かり頂けると思います。でも、地域の方の利用は結構あり、当日も何人もの方が利用されていました。地元の貴重な足として、愛されている路線なのだと感じました。

伊那バスの08238号車の車内は、シートもフカフカで全席前向きの観光仕様。

こんな豪華な車内を1時間に渡って楽しめるのもこの路線の魅力です♪

ここまで書いてみて、これは別記事にしてじっくりレポさせて頂いた方がよさそうだなと思いました。なので、日を改めて路線紹介の記事を書いてみたいと思います!

ひとまず、循環線のコースをぐるりと周り、伊那バスターミナルに戻ってきました。

この時間の便については、この後に西箕輪線として運行し、みはらしの湯までをぐるりを回って帰ってきます。でも、私は次の予定があったので、伊那BTで下車します。

2便目:市街地循環線(イーナちゃんバス)外回り

伊那バスターミナル10:20発→アピタ伊那10:50着

伊那バス18242号車(ADG-HX6JLAE)

次はイーナちゃんバス専用車のポンチョに乗り、アピタ伊那までのコースをぐるりと遠回りします。アピタ伊那BSは伊那バスターミナルからさほど離れていないですが、あえて遠回りコースで笑

ポンチョに揺られてコースの2/3を巡り、予定通りアピタ伊那で下車しました。

ここでこのまま次のバスを待ちます。

3便目:市内西循環線

アピタ伊那11:03発→伊那中央病院11:31着

伊那バス18246号車(PB-RX6JFAJ)

次は、平日のみ運行となる市内西循環線です。旅のお供は、元・淡路交通のリエッセでした!

この路線も1番目の富県・東春近循環線に劣らず、住宅街の狭隘路や河岸段丘のアップダウンなどが非常に楽しい路線です。

西循環線は、城南町という地区を循環するのが特徴です。



アパートやマンションが立ち並ぶ地区です。

ここの見せ場はやはりこの隘路。

城南町の住宅街を巡るために、こうした道をぐるぐると循環します。

城南町から伊那バスターミナルを経て、バスは更に伊那市の西部を巡るコースを取ります。

これは伊那弥生ヶ丘高校へと登る坂道です。

バスはここから更に伊那文化会館や上新井などの地区を通過して、河岸段丘の急坂を下って登る・・・

そんなコースを経て、伊那中央病院へ。


上伊那農業高校の田んぼや道端の花がきれいです。


定刻+2分くらいで、目的地の中央病院に到着しました。

西循環線はこのまま伊那市街地へと下り、伊那BTや伊那バス本社へと戻っていきますが、私はここから次の便へとバトンタッチします。

4便目:西箕輪線

伊那中央病院11:35発→伊那バスターミナル12:36着

伊那バス07201号車(KC-RR4JJAA)

・・・こりゃまた、とんでもない車が来てくれたもんです。伊那バスでは名実ともに最古参となり、滅多に路線に出てくることが無いレインボーRRの登場です!!

この車は車内も特徴的。

外装のカラーもさることながら、貸切車の名残を残しつつ、見事に路線バスとしての変化を遂げている車内です。シートもヘッドサポーター付きのフカフカシートですよ(^^)

西箕輪線は、中央病院を出て、みはらしの湯や与地といった伊那市の北西側のエリアを巡っていきます。この日も、信大農学部から羽広方面へと登ります。

写真は、みはらしの湯です。バスはここでいったん折り返し、羽広を経て、権兵衛峠の入り口である与地へと入っていきます。

先ほどの中央病院と同じ段まで降りてくると、快晴の空に濃密な雲が。

夏空!って感じですね。

急坂を一気に下ってくると、同じく西箕輪線を担当する本務車・28207号車とすれ違いました。

新旧の中型車が見事なタイミングでスライドします。

そして、伊那バスターミナルへと到着。

フカフカシートでの快適な旅、じっくりと楽しませて頂きました。路線バスにしては長めとなる1時間もの旅なのに、この車両のお陰で随分と短く感じました。

最後までお見送りです♪

いやはや、貴重な旅を体験できました(^^)

ここでいったん昼食です。切りが良いので、前編はここまでとしましょう。伊那市路線バス乗り倒し旅、まだまだ続きます♪  

2020年最初のバス観察は1月3日から!
この日は名鉄バス担当の名古屋行きに2号車がついていたので、午後イチの14413便から観察スタートです!!

ちょっと前から繁忙期にちょいちょい見られるようになってきた、名鉄同士での2台運行。今回はどんな車がやってくるのかとワクワクしながら、伊那BTの片隅でバスを待ちます。

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<1便目>
名古屋-伊那箕輪線(名古屋行き)MB14413便


1号車:名鉄バス3403号車





名古屋200か3405 QRG-MS96VP 2014年式


2号車:名鉄バス2111号車



名古屋200か2975 LKG-MS96VP 2011年式


なんと1号車に名鉄バスの2014年式エアロエースが入っていました!!私が見ている限り、名古屋-伊那箕輪線に2014年式が入ったのは初めてのことです。こいつのお陰で、名鉄2台運行のインパクトはどこへやら(^^;

新年早々、すごいものを見てしまいました。
これは以後のバス観察でもいいことありそうです♪

<2便目>
新宿-伊那駒ヶ根線(新宿行き)IN3620便


1号車:伊那バス24186号車



松本230あ186 LKG-RU1ESBA 2012年式


2号車:信南交通945号車

松本200か945 QRG-MS96VP 2014年式


3号車:信南交通579号車





松本200か579 PJ-MS86JP 2006年式


伊那バス担当の新宿行きは3台運行!伊那バス以外の2台は信南交通、そして3号車にはPJ-クイーンIIの運行と言う豪華編成でした!

これだけの編成となると、入線も特殊です。

まず1号車の伊那バスが4番乗り場、2号車の信南交通が3番乗り場へと入って...


1号車、2号車が発車したタイミングで3号車が3番乗り場に入線します。


で、3号車も乗車扱いをして、2台を追いかけていくと。

伊那バスターミナルの4番乗り場はセレガ、ガーラ、ガーラ2000が転回可能ですが、エアロエースは回転半径の問題でここに入線できません。これにより、上述したようにダイナミックな発着風景が展開されるというわけです。

<3便目>
新宿-伊那駒ヶ根線(新宿行き)KO3622便


1号車:X61811号車

杉並210あ811 2TG-RU1ASDA 2018年式


2号車:伊那バス26191号車



松本230あ191 QRG-RU1ASCA 2014年式


続いての京王便は2台運行。東京行きのこの時間の便に増車がつくのは繁忙期ならではの光景です。折り返しが夜になるからなのか、この時間の続行はほぼ路線車での運行となります。

<4便目>
アルペン伊那号(箕輪行き)0101便


1号車:阪急観光バス286号車



なにわ230あ286 PKG-RU1ESAA 2008年式


続いてはアルペン伊那号の到着です。こちらは1台運行でしたが、定刻よりも40分以上遅れてきました。運転手さんも大変だったと思います(^^;

<5便目>
名古屋-伊那箕輪線(箕輪行き)MB14511便


1号車:名鉄バス3409号車



名古屋200か3433 QRG-MS96VP 2014年式


なんと、ここでもレアキャラ登場です!
名鉄バスの2014年式エアロエース・3409号車がやってきました!!

<6便目>
名古屋-伊那箕輪線(名古屋行き)MB14415便


1号車:名鉄バス3603号車



名古屋200か3681 QTG-MS96VP 2016年式


...この日はレアキャラが次々とやってきます。今度は名鉄さんの2016年式エアロエースの登場。今までは42人乗りの車両が多く来ていたというのに、ここへ来て36人乗りのエアロエースが次々と投入されました。いったいどうなってるんだい(^^;

<7便目>
名古屋-伊那箕輪線(名古屋行き)MB14416便


1号車:名鉄バス2114号車

名古屋200か2998 LKG-MS96VP 2011年式


少し間をあけて、今度は16時台の便をチェック。レアキャラばかりだった名鉄の車両も、ここへ来てレギュラーメンバーの2011年式エースが登場となりました。

<8便目>
アルペン伊那号(阪急梅田行き)0002便


1号車:伊那バス27195号車

松本230あ195 QTG-RU1ASCA 2015年式


2号車:信南交通1059号車

松本200か1059 QTG-MS96VP 2015年式


さすがは繁忙期。アルペン伊那号の午後便も伊那バスと信南交通の2台運行となりました。

ともに2015年式でのコンビ運行です(^^)

こちらは発車シーン。

ともに路線車であっても、なかなかの迫力です。

<9便目>
新宿-伊那駒ヶ根線(新宿行き)FJ3626便


1号車:フジエクスプレスT1917号車

品川230あ1917 2TG-RU1ASDA 2019年式


フジエクスプレス担当の新宿行き・3626便は、すっかりお馴染みと化したT1917号車です!新車当時の遭遇以来、この車との遭遇率が異様に高いです。ありがたいことです(^^)

<10便目>
名古屋-伊那箕輪線(箕輪行き)


1号車:伊那バス20179号車



松本200か650 PKG-RU1ESAA 2008年式


名古屋線の到着便は、伊那バス20179号車でした!この車もまだまだ新しく感じますが、今年で車齢12年を迎えるのですよね...

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1月3日のバス観察レポはこれにて終了です。ちょっと短いですが、正月なんで色々ありまして(^^;

伊那バスターミナルを離脱する直前に、ジェイアールバス関東さんの伊那本線専用車がやってきました。この車はLEDヘッドランプが白色に換装されているので、ちょっと遊んでみました♪

ちょっと光条狙い過ぎかな...なんて思いつつ、バルブっぽく撮影。これはこれでキレイですよね。

さて、次回も引き続き、年末年始バス観察レポにお付き合いください。次回の更新分では1月4日の分についてご報告していきたいと思います!  

2019年4月、伊那市街地循環バス「イーナちゃんバス」の車両の一部が、ジェイアールバス関東に移籍していました。

この車は、もともと伊那バス所属だったポンチョ(ロング)18243号車です。

ジェイアールバス関東への移籍に伴い、車番もL127-06502に変わっていました。


リアの下部には、伊那バスではなくジェイアールバス関東の表示が。

これにより、イーナちゃんバスの運行の一部がジェイアールバス関東に移管されたものと思われます。

近年の世相を反映してか、地域の基幹路線を複数の会社でシェアしながら存続させていく方針のようです。

また、ジェイアールバス関東への移籍に伴い、ヘッドランプが白色LEDに換装されています。

これにより、伊那バスの他の車両との見分けが容易となりました。ただし、ナンバーは松本200か582で変化はありません。

見えないところで変遷を遂げる伊那地域の公共交通、これからも注視していきたいと思います。

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<車両プロフィール>
伊那バス 18243号車
→ジェイアールバス関東 L127-06502号車


車種:日野 ポンチョ(ロング)
型式:ADG-HX6JLAE
年式:2006年式
ナンバー:松本200か582
所属営業所:ジェイアールバス関東 中央道支店